還暦~古希までにギターを攻略する

還暦までにギターを弾きこなす予定でしたが、古希までにはなんとか。

DTMらしきもの YAMAHA CX5F - MSXって聞いたことあります?

 

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高校生の頃、学校帰りにいつも行ってた楽器店がありました。
そこは兄弟2人で経営してる楽器店でしたが、一見、楽器店の店員とは全く思えない、良く言えば真面目な銀行員風のおじちゃん達がやってる店でした。初心者の私に親身になってくれて、とても居心地のいい憩いの場所だったので、ほぼ毎日のように通ったのです。

大学生になったある時、その店にディスプレイと共にYAMAHA CX5Fという音楽用のパソコンが展示されていました。
私自身パソコンにはとても興味がありましたが、当時、パソコンは全く普及していなかったですし、まだまだパソコンというよりパーソナルコンピューターという名称の方が強く、当然、周りにも所有してる人はおらず、初めて触れるパソコンとの遭遇でした。

ディスプレイには五線譜と音符が表示されていて、プレイボタンを押すと音楽が流れて来ました。
「おお! これコンピューターが演奏してるの?」
「そうですよー。これ、この機械が演奏してるんです!凄いでしょー。色んな音も出せるんですよー。これさえあれば1人でどんな音楽でも作ることが出来ますよ!」

『1人でどんな音楽でも作れる』
魔法の言葉でした。

「ほ、欲しい・・・」
それからバイトに励むのでした。

その時流れていた音楽は、今にして思えば、FM音源のチープな音で、和音もそれ程出せなかったはずですが、その時はとにかく驚きの一言で凄いと思ったのでした。

またCX5Fはパソコンと言っても、MSXであり実務よりはホビーユースとしての色合いが濃いもので、BASIC言語でプログラムされていました。
ディスプレイと言っても今の様にスリムな液晶ではなく、ブラウン管式のテレビでしたが、専用ディスプレイじゃなくても、普通のテレビに外部入力さえあれば(無くても出来たかも?)画面を映すことが出来たので手軽と言えば手軽だったのかもしれません。

ただ、当時私は生意気にも学生のクセに車を所有していたので、ガソリン代やなんやらで、バイトしてもなかなかお金を貯めることは難しかったのです。

そんなこんなで時は流れ、ある時、店でCX5Fを眺めていると
「展示品で良かったら安くしようか?」楽器店のおじちゃんが話しかけてきました。
「ええ?いいんですか? お願いします!」私は即答でした。

Yamahaのサイトを見るとCX5Fは64800円となっていますので、今の感じで言うと学生がPS5を買うようなものかもしれませんが、貨幣価値の関係からするとPS5+SwitchくらいかPS5+XBOX Series Xくらいなのかもしれません。

でも、おじちゃんのお陰で、付属品とか揃えても買える金額にしてもらえ
「おじちゃん、ありがとう」心から叫んだのでした。

魔法の言葉が現物となり、意気揚々と家路についたのでした。